【白露】


色づく庭の桜(9月4日)


 長い夏が漸く収束し始めた9月初め、かつての同志であり、30年来の友人であるマレーシアのエドワード・リー(李志平)さんが来日、わざわざ高知まで私に会いに来てくれた。5年ぶりの再会だった。

 前回クアラルンプールで会った時、彼は国際交流基金クアラルンプール日本文化センターの現地職員だったが、2020年に25年間勤めた同基金を定年退職した。その前後、日本外務大臣表彰や旭日双光章の叙勲を受けている。エドワードさんを知る者は長年の彼の地道な努力、献身的な仕事ぶりが評価され、報いられたことを心から喜んだ。

 彼にとって19年ぶりの高知は正味一日半の短い滞在だったが、充実した時間を過ごしてもらえたのではないかと思っている。私の家族(甥の正薫も帰郷中だった)やいろいろな方とも時間を過ごしてもらえたことは、私にとっても嬉しいことだった。

 よさこいを通じて交流した(2002年にクアラルンプールで、2003年に高知で)仲間に会ったり、来年の朝ドラ「らんまん」の放映で話題になるであろう牧野富太郎の植物園を見学したり、我が家で昔のように日本語、英語、マレー語のチャンポンで遠慮のない冗談を言い合いながらおしゃべりしたりした。何となく記憶にあったので、昼食は「おでん」がいいかなと前日から仕込んであったのだが、やはり彼の大好物だったようで、甚く感激してくれた。「日本の大根は美味しい!」と最後の一つまで平らげてくれた。

 高知新聞の取材もあり、「よさこい仲間との再会―20年ぶり マレーシアのリーさん来高」と題して9月6日付の記事になった。

 複雑な多民族国家で生まれ、育ち、生きているにも拘わらず、ピュアな心を持ち続けているエドワードさんから、私は公私ともに多くのことを学んだ。

 私が日本で落ち込んでいる時に次のような言葉で励ましてもらったこともある。

☆ Roads were made for journeys, not destinations. (孔子)
  人生は旅であり、大切なのは終着点ではない
  人生是一段旅程、重要的不是終点

 歳を重ねるごとにより深くこの言葉の意味を噛み締めている。これからの人生、ダイナミックなことはもうないかもしれないが、日々のさりげない風景を愛しみながら生きていこう!

 エドワードさん、はるばる会いに来てくださって本当にありがとう。



★Selamat Datang (ようこそ!)

★嬉しい再会―よさこい同窓会

★弟武澄の案内で牧野植物園へ

★エドワードの好物おでんを作って待つ

★話に夢中で夕食は簡単な三色弁当でお許しを! あれ?また大根を食べている!

★お互いに体に気をつけて、Jumpa Lagi!(また会いましょう)



★Playback!若かれし頃(25年前)のエドワード

リンク:
☆恐怖のあとのレインボー(2) https://ban-mikiko.com/146.html
☆さようならマレーシア https://ban-mikiko.com/300.html
☆Yosakoi Boleh! Bon Odori Boleh! https://ban-mikiko.com/303.html
☆Yosakoiパート2in 高知 https://ban-mikiko.com/306.html