2022年2月1日

　今日は春節、旧暦のお正月である。旧暦は太陰太陽暦で、3年に一度閏年を設けているので、ほぼ同じ時期（1月下旬から2月中旬の間）に新年がやって来る。今年は立春とほぼ重なり、暦の上で二重に春が訪れることになる。

　中国14億人と華僑・華人約1億を合わせた15億人が、そして韓国やベトナムでも旧暦の正月を祝っている。韓国ではソルラル、ベトナムではテトと呼ぶそうだ。

　春節の料理と言えば、中国北方では水餃子。大晦日に家族や友人が集まって沢山の餃子を作る。皮から作って準備し、12時前に大鍋で餃子を茹ではじめる。正に「年越し」水餃子である。新年好！と挨拶を交わしながら、皆でワイワイ言ってアツアツの水餃子を頬張るのは楽しい。私も母を連れて何度か留学生寮で開かれた餃子パーティーに参加させてもらったが、その賑やかな年越し風景が懐かしい。

　マレーシアにはイーサン（魚生）という「おせち料理」がある。刺身の上に千切りの野菜、揚げ餃子の皮やピーナッツなどを載せ、香辛料、蜜など独特のソースをかけて食べる。彩り豊かな大皿を囲み、皆で「ローヘイ!　ローヘイ!　」と幸運を大声で呼びかけ、一斉に長い箸でかき混ぜて新年を祝う。味わう料理というよりも威勢のいいアクションを楽しむ料理と言える。母のレシピ⑧で紹介した鯛の刺身中華風サラダに似ているが、こちらは甘いので、ちょっと食べにくいかもしれない。

　町中が真っ赤に染まる華やかで賑やかな春節を思い浮かべつつ、旧暦を生きる皆さんに次の言葉を贈ります。

新年快楽！　身体健康、工作順利、万事如意！　そして恭喜発財！

　
マレーシアでなお息づく中国の農暦新年　https://ban-mikiko.com/350.html