雨水





 今年の2月17日は私にとって特別な日だった。暦を調べて驚いた。春節とラマダーン(断食月)の始まりが重なっているではないか!(断食明けは一か月後なので、正確には「祝いの日」が重なるのは3年後の2029年から2031年まで)。

 ああ、あれから30年余り、再び2つの文明ー中国文明とイスラーム文明のランデブーがやってきたのね! あの時(マレーシアで身震いするような感動に包まれた時)は30年先など全く視界の中になく、ずっとずっと先のことだと思ったけれど・・・。私は再び、この宇宙のドラマに遭遇することになったのですね。...遥けくも生きてきたものです! 2月17日、私はマレーシアを想い、叫んだ。

🍊 新年快楽! 恭喜発財!(新年おめでとうございます!)
🌙 Selamat berpuasa!(断食月おめでとうございます!)


 1999年に書いた文章を引用したい。

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 今年(1999年)のチャイニーズ・ニューイヤー(農暦新年)は2月16日。中国の旧暦はイスラーム暦と同じ太陰暦であるが、イスラーム暦は太陽暦に比べ約11日短く、その分毎年祭日が早まっていくのに対し、中国農暦は正確には太陰太陽暦と呼ばれ、3年に一度閏月を加えて調整を行なう(1年を13ヵ月とする)ので、毎年ほぼ同じ時期に祭日がやってくる。

 1996年から1998年まで、3回連続してイスラームのハリラヤ・プアサ(断食明け大祭)と農暦新年が重なった。33年に一度の二つの文明のランデブーである。Hari Raya(ハリラヤ、大きな日という意味)とGong Xi Fa Cai(恭喜発財、中国正月の祝いの言葉)を結びつけた「Gong Xi Raya」という新語ができ、人々はこの「Double Festival」をめでたさ2倍として祝った。Gong Xi は、「共に分かち合う」という意味のマレー語 kongsi と同音である。だから「Gong Xi Raya」は「共に大きな日を祝う」という意味にもなる。

 マレーシアの人々は異なった文明の人々が隣り合わせで生きていかなければならない宿命にあることを真摯に受け止め、これまで歩んできた独立40年余りの道のりを感慨を持って振り返ったに違いない。 ある者は21世紀のマレーシア社会のあるべき姿に思いを馳せたかもしれない。私は宇宙の神秘に対する認識が民族にによって異なること、長い歴史の中で守られてきた文明の精髄としての暦(こよみ)について思いを巡らし、すっかり気宇壮大な気分になったものだ。今年から二つの暦はまた少しずつ離れていく。2029年の次の出会いまで。

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 21世紀初めてのGongxi Rayaをマレーシアの人々はどのように祝うのだろうか。あの平和な風景が永遠に続くことを祈らずにはいられない。 


リンク:
🌙 マレーシアのラマダーンの1か月 
🍊 マレーシアでなお息づく中国の農暦新年 
🍊 熱帯のフルーツ(3)(みかんのお話)