大雪


木槿(ムクゲ)は韓国の国花です


 10月31日、久しぶりに若松町の故田内千鶴子さんの生誕地を訪ねた。この日は、韓国の孤児三千人を育て、「木浦の母」と慕われてきた田内千鶴子さんの誕生日であり、命日でもある。 

 その半月前、「10月13日に韓国木浦市の木浦共生園で、創立95周年記念の式典が開催された」という小さな新聞記事が目に留まった。600人が集まり、尹錫悦(ユン・ソンニョル)韓国大統領夫妻も出席して、田内千鶴子さんの功績を称え、「韓日両国の友情の象徴に発展することを願う」と挨拶したという。素晴らしいニュースで、心が震えた。

 高知工科大学国際交流センターに約8年勤務したが、任期が終わる頃になって、近隣の韓国、台湾との交流が十分でないことが気に掛かり、最後の頑張りでこの地域との交流に力を注いだ。そんな中で田内千鶴子さんと出会い、深く彼女の人生と現代日韓交流史を知ることになった。

 その壮大なストーリーは2012年冬に『Think Asia』No.10に寄稿した。是非読んでいただけたらと思う。

 長く国際交流の仕事をしてきた中で、特に心を打たれ、印象に残っている出会いである。

 命日の日、若松町に着いたときは献花式は終わっていたが、十年ぶりに記念碑に花を手向けることができた。また、久しぶりに吉岡郷継さん(元高知田内千鶴子愛の会会長)にお会いできた。「基さん(田内千鶴子の長男)は?」と尋ねると、「今年は参加していない。みんな年をとってきたからなあ」と淋しそうだった。そして、「命日の献花式は長く続けていきたい」と後任の会長、寺田静代さんを紹介してくださった。

 これからも毎年10月31日には、この土佐の誇れる女性の一生に思いを馳せ、献花したいと思っている。

❤❤ 受け継がれる志ー田内千鶴子・ユンハクチャ物語(Think Asia) ❤❤



高知新聞 2012年11月10日

田内千鶴子生誕100年記念事業 2012年@木浦


田内千鶴子は1938年に木浦共生園のユン・チホと結婚した

 
↑ 鄭愛羅(千鶴子の孫、木浦共生園園長)

← 田内基(千鶴子の長男、社会福祉法人「心の家族」理事長)

 


木浦共生園内にある夫婦の胸像

国連「孤児の日」制定推進のバナー

木浦共生園裏に聳えるの儒達山


儒達山からの眺め