このスポンジケーキ(日本ではショートケーキと呼ぶ)もレモンパイと同じくらいの歴史がある。いちごと生クリームをふんだんに使うので、昔は贅沢なお菓子だった。お誕生日やクリスマスなど「ハレの日」のお楽しみだった。父の誕生日は大晦日だったが、正月準備で忙しいのに、母は頑張ってこのバースデーケーキを焼いてくれていた。その甲斐甲斐しい母の白い割烹着姿が目に浮かぶ。
 最近は義妹の貴世子さんが作ってくれるが、私も久しぶりにチャレンジしてみた。ケーキの女王さまですね!小さい頃は大きなケーキの残りを翌日奪い合って食べたものだが、今は弟夫婦と私の老人家族で、こんな大きなケーキ、一体どうしましょう?!
 家族のレシピ―お菓子&デザート編、5月のレモンパイで始まり、今年はスポンジケーキで〆ます。 Merry Christmas & A Happy New Year! (2021年年末、美喜子)  

 
材料 直径22センチの円形×2 12人分
 

    スポンジ

  • 小麦粉       150g
  • 塩         小匙 1/4
  • B.P       小匙 8分
  • 卵黄        5個
  • 冷水        120cc
  • 卵白        5個
  • クリームターター  小匙 1
  • バニラ       小匙 1
  •  
    1.仕上げ

  • 生クリーム     300cc
  • 粉砂糖       大さじ 2
  • 苺         1と1/2箱

 
作り方

    * スポンジ

  1. 容器にバターをぬって紙をはる。
  2. 粉、塩、B.P.を三度ふるう。
  3. 卵黄5個をボールに入れて、マヨネーズの感じになるまでよく攪拌する。(ハイスピードで 約5分)
  4. 3に冷水を一度に加え、再びよく攪拌する。大きな泡が消え細かい泡になるまで(ハイスピードで約5分)
  5. 4に少しずつ砂糖を振り込みながら、またハイスピードで攪拌する。
  6. ふるいにかけた2 を5 の中に少しずつ振り込みながら、ゴムべらでたたみ込むようにして混ぜていく。
  7. 別のボールに卵白とクリームターターを入れ、固く泡立てる。
  8. 6に固く泡立てた7を切り込むようにしながらさっくりと、丁寧に混ぜ合わせる。
  9. バニラを加える。
  10. 2個の容器に均等に流し入れ、ゴムへらの先で泡を消す。
  11. 150度で21~22分、表面がうっすらと薄茶色になるまで焼く。
  12. 竹串をさして何もつかなければ出来上がり。
  13. すぐに網に返して紙をとる。
    * 仕上げ

  1. 生クリームに粉砂糖をいれて泡立てる。立て過ぎないこと。
  2. 苺は形のよいもの12個位飾りにおいておく。残りは半分に切る。
  3. 二枚のスポンジの間に生クリームをぬり、半分の苺をならべる。
  4. 全体に生クリームをぬり、苺を飾って出来上がり。

 あとがき
 このレスピーは47年前、或るサンフランシスコの老婦人から頂いたものです。そのお住まいは、湾と赤いベイブリッジが一望のもとに見えるクリッフハウスにありました。美しいお伽の国を思わせる白壁の大きな家に一人住まいをしておられました。その老婦人はもうとっくにこの世を去られていますが、その美しい面影とともに、このレスピーはしっかり受け継がれています。クリスマスに、子供達の誕生日に、来客用に焼き続けた、もっともデリケートで豪華なケーキです。
 時間をかけて仕上がった苺のケーキを前にした子供の頃の三人の笑顔は何時までも忘れることができません。ケーキ作りは私にとって若き日の追憶の一時かもしれません。
 50年経った今、その子供たちはそれぞれに家庭をもち、遠くアフリカ(次男家族)やマレーシア(長女)、そして東京(長男家族)に点在しています。
 我が家には、次の世代の女性が3人います。誰かがしっかり受け継いでくれることを願っています。(1998年、久子)



★見てください! マミーに追いつきましたよ!?

★手作りの味わい?

★このお皿は母が求めた物でしょうか…。食器棚に隠れていました。

★1人分追加でテーブルセッティングが崩れてしまいました・・・

★母が桜の季節に作った元祖日本のスポンジケーキ。

★サンフランシスコのGolden Gate Bridge

★2022年お初のスポンジケーキ。

私の誕生日に義妹貴世子さんが作ってくれました

では、いただきます!