小暑(水無月1日)


太平洋を望む桂浜   ♪ 海は広いな 大きいな 月が昇ぼるし 日が沈む・・・ ♪



 どこかで「日本の行事」という配布物をもらい、久しぶりに改めて日本の祝日や行事一覧を眺めた。国民の祝日は以下の16日。

1月1日 元日
1月第2月曜日 成人の日
2月11日 建国記念日
2月23日 天皇誕生日
3月21日ごろ 春分の日
4月29日 昭和の日
5月3日 憲法記念日
5月4日 みどりの日
5月5日 こどもの日
7月第3月曜日 海の日
8月11日 山の日
9月第3月曜日 敬老の日
9月23日ごろ 秋分の日
10月第2月曜日 スポーツの日
11月3日 文化の日
11月23日 勤労感謝の日


 「現代日本の祝日は無味乾燥で、フアースト・フードのメニューのようだ。多くが先人たちの足跡を振り返り、自らのアイデンティティーを確認する精神性の高い、大切な日となっていない」と書いたことがある。イスラームの「犠牲祭」などと比べてのことである。

 また、4つの祝日は週末と繋げて連休となるよう月曜日が選定されており、由来がますますわからなくなっている。中国の「考えられた」連休の定め方と比べてのことである。

 さて、夏にはどんな行事、祝日があるだろうか。

 祝日ではないが、7月7日「七夕」の次に挙げられのが、日本人にとって大切な「お盆」である。今では、新盆(7月13日~16日)、月後れの盆(8月13日~16日)、旧暦盆(8月中旬~9月初旬)の3種類があるが、月後れ盆が最も広く定着しており、先祖を大切にする文化が伝承されている行事であるように思う。

 馴染が薄いのが「海の日」と「山の日」である。皆さんは由来をご存知だろうか。

 海の日は「海の恩恵に感謝すると共に海洋国日本の繁栄を願う日」として1996年に制定され、2003年に7月の第3月曜日に日が改められた。海を「国の祝日」としているのは世界広しと言えども日本のみだそうだ。

 昭和16年(1941年)に海事関係者により、7月20日を「海の記念日」としたのがはじまりである。7月20日というのは明治9年6月から7月にかけて、明治天皇が関東、東北、北海道へ巡航された際、帰路は船にて無事横浜に帰着された日で、日本を「海洋国家」として発展させる意気込みを示すものだったそうだ。(参考:村田良平著『海の日の由来』)

 内閣府の「国民の祝日』のHP には以下の説明がある。

 我が国は、四面を海に囲まれ、世界でも最も海の恩恵を受けている国の一つ。古くから海に生活の多くを依存するとともに、海を交通の手段に活用して文化等の交流を図り、海と親しみながら今日の日本を築いてきた。さらに、海の環境を保存することと海洋資源の開発は、人類のさらなる発展の礎となる重要なものである。このような観点から「海の日」は制定された。

 8月11日の山の日は「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」という趣旨で、2014年に制定され、2016年に施行された。

 我が国の大半は山であり、われわれは、日々多くの山の恩恵を受けて生活している、大自然の根本たる山と向き合い、その恩恵に感謝し、山との共存、共生を図ることは極めて有意義なことである。(内閣府の「国民の祝日』のHPより」

 八の字が山の形に見えるため「8」、木が立ち並ぶイメージから「11」としたという話は事実かどうかわからないが面白い。

 私は「山の日」は「富士山の日」と名付けて,その気高い姿を思い起こし、日本人としての誇りを取り戻す日としてはどうか、四万十川や仁淀川を誇る高知県は「川の日」があってもいいのではないかなどと、あれこれ夢想する。祝日は「感謝」を新たにし、「誇り」を呼び起こす日であってほしい。

 猛暑がやってきました。皆様どうぞ、ご健康で、海や山にも出かけ、楽しい夏をお過ごしください!



桂浜から太平洋を見下ろす坂本龍馬の像

松をわたる松籟の音、岸を打つ波の音・・・

❤・・・幼い頃、夏休みになると高知に帰省し、毎日のように桂浜で遊んだ・・・
私たちを逞しく育ててくれた土佐の海に感謝。


桂浜は高波や潮の流れが早く、遊泳は禁止。


私たちは海辺の海水プールで一日中楽しく過ごした。お弁当はごま塩おむすび&コンニャクとさつま揚げの煮物だけだったけれど。